こんにちは、ひとり先生業の集客サポーターの久松隆一です。
よく起業塾などで、
「誰にもマネされないUSPを作りましょう」
といったメッセージを目にしますよね。
確かにUSPは大事なのですが、USPを決めるときに
- なかなか自分でしっくりくるUSPが見つからない
- USP迷子になっていて前に進めない
- USPの案がいくつかあって、なかなか決められない
といった状況に陥ってしまう人が多い気がします。
もしあなたもUSP迷子になっているのであれば、この記事が前進するきっかけになるかもしれません。
今日はUSPを決める際に重要となる考え方について解説したいと思います。
早速いきましょう。
そもそもUSPとは?
USPって何だっけ?という方のために、簡単におさらいしておきましょう。
USPとは…
USP(Unique Selling Proposition)とは、商品やサービスが持っている独自の強みを意味するマーケティング用語です。
https://ferret-plus.com/1675より引用
といったものです。
ユニーク・セリング・プロポジションの頭文字をとってUSPですね。
要するに「自分は何の専門家なのか」をズバッと顧客に伝えるための肩書きのようなものです。
同業者との差別化を図るためのポジショニング戦略として、欠かせない要素です。
USPを決めるメリット
USPを決めるメリットは、あなたの強みが伝わって売れやすくなるからですね。
特に、ひとり先生業においてはUSPを決めることは必須と言えるでしょう。
ひとり先生業は、大手の手の届かないニッチな領域で、痒いところに手が届くサービスが王道の成功パターンです。
だから、大手の手の届かない領域で、しっかりポジションを取っていきたい。
僕の場合、今は「ひとり先生業の集客サポーター」というUSPを設定しているわけですが、おそらくこの肩書きを見たら大体何をしてくれる人なのかが見えてくるかなと思います。
しかし、ひとり先生業を対象にした市場は、一般的な企業を対象としたマーケティング市場よりも、圧倒的に小さいですよね。大手はそこに参入してもリターンが得にくいので、実質的に参入障壁が高いわけです。
そこにあえてポジションを取りに言って、かつ自分がその領域における専門知識を持っていることを見込み客に伝えるようにする。
そんな意図でこのUSPを設定しています。
あるいは、おうちSTUDYというひとり先生業をスタートしたサービスの方では、「中学生専門・伸び悩み解消学習コーチ」という肩書きを使っています。
このUSPを決めた背景の意図には、
- うちの子、頑張っているのに伸び悩んでいるけど、どうしてあげたらいいんだろう?
- 塾では何ともならないとき、うちの子に何をしてあげたらいいんだろう?
という悩みを抱えている親御さんが一定数います。
しかし、大手はこのニーズに対応できない。なんせ大手は元々塾をしているわけで、大手で何ともならなかったからこそ、別の解決策を求めているわけですから。
つまり、これは大手では手が回らない領域にポジションを取っている戦略なんですね。
こうすることで、大手のような億単位の売上があがるわけではありませんが、約1兆円と言われる教育市場のうちのほんの一部のパイを取ることができる。(それでもひとり起業なら十分です)
こんな具合に、USPを決めて、どんなことをしてくれる人なのか伝わるようにすることで、ポジションを取って売上を加速することができます。
USP大事ですねー。
USPを決めるときに大事なマインドセット
ここまでは大体どこでも言われていることですね。
ここから本題です。
あまり言及されることのないUSPを決める際の注意点についてシェアしたいと思います。
シンプルです。
USPなんて適当に決めたらOK
です。
さっきまでの話と大いに矛盾しているようですが、理由を説明させてください。
USPを適当に決めても良い理由
6年間ひとり先生業をしてきた経験から言えることは、
USPはみんなコロコロ変わっている
ということ。
周りを見渡してみても、また自分自身においても、USPや肩書きが最初からバッチリ決まっていてずーっとそのままの方はほとんど見た事がありません。
いわば、変わることが当たり前なんですね。
なぜみんなコロコロ代えるのか?というと、大きく2つの理由があると思っています。
そして、それらはUSPを適当に決めても良い理由とも言い換えることができます。
理由①:経験を積むほど顧客の悩みの解像度が上がってくるから
これは先生業をしている方ならきっと容易に想像できると思うのですが、指導経験が増えるほど、
- みんなどんな悩みをもっていて
- どんなところでつまづいていて
- つまづいている原因はこれで
- それを解決する有効な手段はこうだよね
といった具合に、どんどん見えてきます。
顧客の悩みや願望、問題点についての解像度が上がってくるのです。
すると自然に、
「こんなUSPが良いと思っていたけど、こっちの方が良さそうだな」
と変えたくなる。
いや、変えるべき理由が見えてくるのです。
実際に僕も、もう忘れてしまいましたが、
「勉強の仕方アドバイザー」とか、そんなような肩書きを使っていたと思います。その後も何度か変えたはず。
今思えば、
「マジでナイぞ、これ。」
と思いますね。笑
でも、それは仕方が無いことです。
当初はまだ顧客理解が浅かったので、どうしてもUSPもしょぼくなって当然。
だから、あれこれ悩む前にUSPは適当に決めちゃってください。
どうせ後から変わります。
理由②実績を積むほどサポート領域が広がるから
もうひとつ、USPがコロコロ代わる原因があります。
ひとり先生業が軌道に乗ると、当初のサービス領域を拡げていくことが多いです。
例えば、当初は「ブログ集客を教える専門家」として活動していても、サポート経験や実績・スキルが積み上がっていくと、自然にサポート範囲が増えていきます。
すると肩書きは「ブログ集客の専門家」なんだけど、実際にやっていることは「webマーケティング専門家」のそれだったりします。
そうすると、じゃあUSP自体を変えてしまおう!と自然になってくるのですね。
そんなことを繰り返していくうちに、最終的に収まるところに収まっていきます。
まとめ
こんな具合に、みんな簡単にコロコロUSPを変えていきます。
でも、それは経験やスキルの向上とともに、ビジネスの戦略そのものが代わっていく過程で自然発生するものなのです。
だから、あれこれ机の上で「どんなUSPがいいんだろう」とか「完璧なUSPを最初から決めたい」なんてことは思わずに、
その時にベストだと思えるものを「えいや!」と勢いで出しちゃってください。
机の前でうなって立ち止まっているより、ちょっとでも日々前進した方が見えてくる景色が変わります。
それとともに、よりよいUSPに近づいていき、最後はしっくりくるものが見つかります。
以上。
少しでも前進するきっかけになれば幸いです!